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ファンドレイジングを始める前に知っておきたいこと
この寄稿文は、著者が個人的な立場で作成したものです。本記事で述べられている意見は、著者個人のものであり、必ずしもスタートアップゲノムの見解や立場を反映するものではありません。
“資金調達のプロセスは、そのほとんどが断られることで成り立っている。”
2021年にシリーズAラウンドを調達して以来、ラテンアメリカの多くの創業者たちが、どの様に成功したのか、また私が彼らのスタートアップのエンジェル投資家になりたいと考えているかどうかと私に連絡を取ってくる。私はすべての人を助けることはできないし、多くの企業に投資することはできないので、私がすべての人に提供している主なヒントを共有しようと思った。
リストを作ろう (宿題をする)
少なくとも30のファンドをターゲットとし、50~100のファンドのリスト作成を勧める。リード投資家は1つでよいが、それがどこなのかを前もって知ることは難しい。世界中の似たような会社に投資しているファンドを見つける。CrunchbaseやLinkedInで調べて、彼らのウェブサイトをチェックしてみる。スプレッドシートを作成して、共通の知り合いを見つけ、紹介してもらおう。
拒絶されたときの心構え (立ち直りを早く)
資金調達のプロセスは、そのほとんどが断られることで成り立っている。心理的な準備を整えておこう。もしあなたが瞑想や運動、日記などのセルフケアを実践していないのであれば、今が始める良い機会だ。今の時代、セルフケアの習慣がないスタートアップのCEOはFCバルセロナでプレーするためにトレーニングもせずに現れるアスリートのようなものだ。
繰り返す
あなたが最も興奮しない、もしくは期待しないファンドからこのプロセスを始め、これらの交流から学ぼう。VCは賢い人たちであり、あなたの会社を変えるようなアドバイスをたくさんくれるはずだ。彼らの言葉に耳を傾け、あなたのビジネス、ストーリー、そしてピッチ資料のブラッシュアップを続けよう。
厳しい舵取りをする
明確なタイムラインを作り、それを守ること。たとえば、1週目は最初のミーティング、2週目は2回目のミーティング、3週目はパートナーとのミーティング、4週目は交渉とタームシートへのサインというように。こうすることで、勢い、緊急性、そしてFOMOが生まれる。
自分のアイデアを偽って説明したり誇張しないこと
VCは毎日スタートアップ・ピッチを繰り返している。彼らは何千ものディールを見ている。一方あなたはおそらく1回目か2回目、よくて5回目だろう。彼らは1マイル先から不誠実さを嗅ぎつける。さらに、嘘や虚偽の説明をすることは倫理的に許されない。事実を重視し、ルールに則ってゲームを進めよう。パートナーとのミーティングがある場合は、そのことを伝えてもよいだろう。オファーがあるのなら、それも伝えよう。また、タームシートがある場合はそれについて話すこともできる。しかし、どのファンドがいくらでということは明かさないことだ。常に、市場に値段を付けてもらいたいと言えばいい。
無理をしない
VCから返信がない場合はタイムラインの次のステップに進むまでメールを送らないようにしよう。フォローアップをするときは次の段階に進みたいかどうかを聞くだけでいい。たった一通のメールだ。もし、あたなが重要な最新情報を持っていたらそれもVCに共有しよう。ただしビジネスや資金調達における重要なKPIに大きな進展があった場合のみだ。
重要なマイルストーンにフォーカスする
最初の重要なマイルストーンはミーティングだ。あなたのピッチ資料が役立つのは、ミーティングを実施できる場合のみである。そして、次のマイルストーンはあなたが会う必要のある他のすべての人に会うことだ。これは、1回のミーティングでも、さらに多くのミーティングでも構わない。そして出資オファーをもらい、タームシートを獲得することが目標だ。もし誰かがあなたに出資オファーを出してきたら、それを文書で内容を示してもらうか、できればタームシートの準備を依頼しよう。タームシートが多ければ多いほど、良い結果が得られる可能性が高くなる。
ジェネラルパートナーへのフォーカス
取引を迅速に進められるだけの影響力を持つパートナーと出会いたいものだ。若手であればあるほど、強い説得力を持たせるために、より多くのリサーチと裏付けが必要になる。若手投資家は、直感に頼るほどの経験も影響力もないため、直感に頼れる人を探そう。