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2021年のアフリカ(MENA諸国を除く)のTech系スタートアップへの投資は、総額16億ドル (2020年比113%増)という前代未聞の数字となった。2022年はさらに大きな記録更新となりそうで、第1四半期のVC投資総額は11億ドルとなっている。
FinTechはアフリカ大陸で最も成功したサブセクターであり、5億7100万ドルの資金調達を占め、アフリカで生まれたユニコーン3つすべてFinTech領域である。。2021年3月、ナイジェリア最大の都市、ラゴスを拠点とするFinTech、Flutterwaveは、シリーズCラウンドで10億ドルの評価額、1億7000万ドルを調達した。2022年春には、これまでで最も評価額の高いアフリカのスタートアップとなり、30億ドル (約3,000億円)となった。同じくラゴスのモバイル決済プラットフォームOPayは、2021年8月にシリーズCラウンド、評価額を前回の4億ドルから20億ドルに引き上げた。セネガル共和国の首都ダカールに拠点を置くWave Mobile Moneyは、この地域で3番目のユニコーンである。ケニア共和国の首都、ナイロビのオンライン決済会社DPOグループも、2020年7月に2億8800万ドルでExitし、話題になった。
ラゴスはこの地域を代表するエコシステムで、FinTech領域が盛んだが、アフリカの多くの地域でモバイル決済の利用率が高くなっている。ケニアの人々は、モバイルウォレットや電話による決済を日常生活の重要な一部としており、その取引額はケニアのGDPの87%に相当する。ガーナでは、GDPの82%に相当する。市場規模ではケニアに軍配が上がるが、ガーナは近年、アフリカ大陸で最も急成長しているモバイルマネー市場となっている。Olugbenga Agboola (Flutterwave)、Gregory Rockson (mPharma)、Shola Akinlade (Paystack)などの成功した地元の創業者は、スタートアップを支援し、急速に成長するアフリカのスタートアップ・エコシステムをさらに加速している。アフリカ各国の政府もTech産業の可能性を認識し、支援を表明するための具体的な措置を取り始めている。ナイジェリア・スタートアップ法案は、ハイテク・エコシステムを後押しし、デジタル経済の可能性を確固たるものにするために、明確でスタートアップに寛大な規制を設けることを目的としている。
主な調査結果
GSER2022の期間中、アフリカでは3つのユニコーンが誕生したが、すべてFinTechである。
ラゴスは、FlutterwaveとOPayという2つのユニコーンを輩出し、この地域で最も成功したスタートアップのエコシステムである。
アフリカのTech系スタートアップへの投資は、2020年から2021年にかけて113%増加し、総額16億ドル (約1100億円)となった。
アフリカでは、2020年から2021年にかけてシリーズB+ラウンドが110%の伸びを示している。