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The Global Startup Ecosystem Report 2022
ラテンアメリカのインサイト、ランキング、エコシステムのページ
Crunchbaseによると、2021年のスタートアップの資金調達において、ラテンアメリカは世界で最も成長の速い地域となった。この地域には推定195億ドルが投資され、すでに記録的な水準だった前年の3倍以上となり、2021年の5000万ドル以上のExit件数は2020年に比べ300%増加した。業界別ではFinTech、輸送・物流、eコマースがこの成長を大きく後押ししている。
世界の多くの地域と同様に、COVID-19の大流行はラテンアメリカのスタートアップ・エコシステムの分散化を引き起こした。サンパウロは依然としてこの地域の主要なハブだが、ブラジルやラテンアメリカの他の地域でもスタートアップコミュニティが増加しており、クリチバ、ポルトアレグレ、ベロオリゾンテ、さらにはサンティアゴやグアダラハラでも活発な活動が始まっている。
サンパウロのInsurTech企業Justosは、2021年に280万ドルのシードラウンドと3580万ドルのシリーズAの両方を調達した他、同じエコシステムから同年、この地域で最高のExit、Nubankの415億ドルのIPOも生まれた。全体として、2021年のブラジルはシリーズB+ラウンドのドル額が2020年比で237%成長し、2021年のExit総額は490億ドルと、2020年の10億ドルから大きく飛躍している。ブラジル政府は、2021年6月に「スタートアップの法的枠組み (Legal Framework for Startups)」を導入し、革新的な技術やビジネスモデルを実験する際に企業を一部の制約から解放する「規制のサンドボックス」の規定を盛り込み、スタートアップへの支援を表明している。メキシコではメキシコシティのEコマーススタートアップValoreoが、2021年に借入金と株式を合わせて5000万ドル、シリーズAで3000万ドルの資金調達を行った。同社は、この地域の消費者の選択肢を増やすという長期的な目標のもと、他のラテンアメリカのEコマーススタートアップを買収する予定としている。
ラテンアメリカは、世界のエコシステム・バリューに占める割合では北米やアジアに遠く及ばないものの、目覚ましい成長を遂げている。
主な調査結果
ラテンアメリカでは、2020年から2021年にかけてアーリーステージの資金調達が128%増加した。
この地域では、5000万ドル以上のExitで総額470億ドル以上を達成し、2020年の10億ドル以下から驚異的な伸びを示した。
28位にランクインしたサンパウロは、ラテンアメリカで最も成功したエコシステムである。昨年から3つ順位を上げたのは、12社のユニコーンを生み出し、2021年12月に410億ドルでIPOしたFinTech Nubankを含む20億ドル以上のExitが2社あったことが一因である。
2021年、ブラジルはシリーズB+ラウンドのドル額が2020年比で237%成長した。2021年の国のExit総額は490億ドルで、2020年の10億ドルから大きく飛躍した。